直前期は答練の嵐!理論と計算はどちらを重視して勉強をするべきか?
4月になり朝晩はまだまだ寒いですが、日中はだいぶ過ごしやすくなってきました。
年明けから3月いっぱいは仕事が忙しくてまともに勉強できなかったので、4月からこれまでの遅れを取り戻さなきゃと意気込んでいる税理士試験受験生の方も多いでしょう。
しかしその遅れを取り戻すより先にやってくるのが答練(確認テスト)の嵐。
4月から試験直前の7月まではアウトプットの時期として答練の回数がめちゃくちゃ増えます。
答練結果に心をへし折られる…
復習が思うように進んでいない受験生は知識を十分にインプットしきれてない状態で答練を受けることになります。
結果がいいはずはありません。
2時間答練を受けてくたくたになり、後日戻ってくる順位をみると平均点を大きく下回ってたり…
「本試験は上位10%ちょいしか受からないのに上位50%にも入らないなんて…こんなんで受かるわけない!」
私も何度となく心をへし折られました(泣)
答練を受けるだけでも2時間、解説を聞くのに1時間、間違えた部分の復習にも数時間かかります。
これにその次の答練範囲のインプットも固めていかないといけない。
時間がいくらあっても足りません。
では限られた時間をどう使うか。
試験は理論問題と計算問題に大別されますが、どちらの勉強を優先すべきでしょうか。
理論と計算なら理論を優先する!
結論からいえば理論の「暗記」を優先すべきです。
本試験直前の答練以外は出題範囲が指定されていることが多いでしょう。
私が受けていた頃の出題範囲は1回につき10題位でした。
その出題範囲だけは答練を受ける前に復習し、条文をべた書きできる状態にしてから受けることをお勧めします。
理論暗記を最優先すべき理由は、最低限の暗記をしておけば答練の理論問題と「格闘」できるからです。
最近の本試験は
「この規定について書け。」
といういわゆる「べた書き問題」は減少。
より実務に即した「事例問題」が増加しています。
この事例問題の場合
・問題文から条文の中であてはまる規定を想定する
・事例を規定にあてはめる
・あてはめた結果、結論を導き出す
ということを短時間でできるようになる必要があります。
これは答練で何度も理論問題と「格闘」しないとできるようになりません。
わずか数分で回答までの過程をイメージできるようにならなければ本試験には受かりません。
そのためには本試験に近い状況で訓練できる答練の場が最適です。
しかし最低限の知識として規定(条文)がソラで書ける状態になっていないとそもそも格闘ができません。
せっかく答練を受けても理論問題と格闘できるというメリットが受けられないのです。
計算問題も大事だけど…
一方の計算問題も大事です。
しかし答練の計算問題はインプットが不十分の状態で受けてもメリットがあります。
そのメリットは
「取捨選択」能力を鍛えることができる
ということ。
この「取捨選択」という用語は専門学校に通っている方にとって耳タコでしょう。
「誰もが解ける問題は必ず取り、誰も解けないような問題は捨てる…」
理屈はいたって簡単ですが、言うは易く行うは難しです。
私はこの取捨選択をうまくできなかったことが簿記論に4回も落ちた一番の原因だと思っています。
この「取捨選択」能力も答練をこなさずに伸ばすことは望めません。
初見の問題から自分が解けそうな問題をピックアップできるようになるためには答練ほど最適な場はありません。
そしてこの「取捨選択」をするのに必ずしも出題範囲の計算知識をすべて把握してある必要はありません。
自身が今持っている知識で取捨選択してみればそれでOK。
判断の精度がどの程度合っていたかは答練後の解説で確認します。
これを答練の度に行って取捨選択の精度を高めていくことができれば答練を十分活用できているといえるでしょう。
解けなかった問題の中で講師が
「これは解けなきゃいけなかった」
と言っている問題(誰もが解ける問題)があれば、その問題は本試験までに解けるようになればそれで十分です。
まとめ
時間があれば理論と計算のどちらも十分に復習して答練に臨むのがベストなのは言うまでもありません。
答練を受けるメリットを最大限享受するためにはどちらを重視するのがベターなのか、という観点で今回のブログは書いてみました。
答練の点数が伸び悩み、心が折れかけている受験生の参考に少しでもなれば嬉しいです!