税務ソフトは独立前に使用していたものにこだわらない。自分のスタイルに合ったものを選ぶべき

※独立後使用している税務ソフトはJDL

税理士業務をするにあたって必須なのが税務ソフト。

私が税理士業界に入った頃でも既にPCを使って税理士業務を行うのが主流でした。

手書きで申告書を作るなんていうのは受験勉強でしかやったことがありません。

今さら手書き時代には戻れない以上税理士を続けていくうえで税務ソフトとは長くお付き合いをしていく必要があるわけです。

 

※今回は将来独立を考える税理士・税理士受験生向けの記事です。

 

独立前の勤務時代に使っていたソフトを選ぶか、それとも…

勤務時代に一番長く使っていたのは業界最大手のソフト。

このソフトは画面上の申告書に数値を入れていくというやり方ではなく、オリジナルの入力画面に表示される順番にしたがって数値を入れていけば申告書が出来上がるという作り。

正直な話税務の知識が今一つでも、「この数字はここに入れる」というルールさえ徹底すれば申告書が作れてしまうくらいよくできています。

裏を返せば申告書を見ながら一から数字を入力していく、ということが勤務時代はなくなっていました。

独立するにあたって一番ラクなのは当然使い慣れたソフトを使い続けること。

けれど私は別のソフト、JDLを選択しました。

 

従業員を雇って売上を伸ばすのが前提のソフトは選べなかった

勤務時代のソフトを選ばなかった理由。

正直に書けば価格が一番の理由です。

独立するにあたり見積りもだしてもらったりしたのですが…

独立から3年経過した今、当時の見積書を見返しても

「とてもこの金額は払えなかったな…」

と思ってしまいます。

 

独立後使い始めたJDL。

決め手となったのは従業員を雇わないひとり税理士に向いたソフトがあったことでした。

ソフト名は「JDL IBEXクラウド組曲Major」(名前が長い…)

1台のPCでしか使えない代わりに安い、という。

JDLも老舗のソフトメーカーなのでいろんなソフトがあります。

値段が高いソフトは検討もしていませんが、おそらく独立したてのころは安いソフトを使ってもらい規模が大きくなってきて従業員を雇ったりするようになったら高い値段のソフトに移行してもらいたいのでしょう。

メーカーの狙いには応えられなくて申し訳ありませんが…

従業員を雇うつもりはなく、税理士業務は自分しか行わない以上1台のPCで税務ソフトが使える現状で十分なんです。

価格も勤務時代のソフトメーカーから提示された見積価格の半額以下。

一から操作方法を覚えなければいけないし、操作方法での不満はそれなりにでてくるし、PC周りの設定は初期の導入時以外基本自分でやらないといけないし…

前のメーカーのようにPCに関するトラブルはすぐに担当者がきてくれて手厚くサポート、という訳にはいきません。

ですがもともとPCやITに関するトラブルは自分でなんとかできるくらいの実力は身につけようと考えていたのでちょうどよかったのかもしれません。

老舗メーカーにありがちな「○○全国会」みたいな同業者団体がないのもGoodでしたね!(将来的に○○全国会の役員とか引き受けなきゃいけなくなるかも…なんて考えたくもありませんでしたし(^^;))。

 

これまでの利用経験は関係なくゼロベースで選択すべき

勤務時代のソフトがよくないと言っているわけではありません。

従業員をどんどん雇って売上をどんどん伸ばしていこう!という拡大志向の税理士にとってはうってつけのソフトでしょう。

税務知識がいまいちな新入社員でもルールを覚えれば機械的に申告書一式が作成できるようになっている、という点は本当に優れていると思います。

ただ拡大志向の税理士にとっては有用であっても、従業員を雇う予定がない税理士にとってはあまり意味がないんです。

目指す方向性の違いですね。

さすがに自分自身は申告書のどこに数字を入れればどこに連動して…といういわゆる「申告書の仕組み」はわかっていますからね。

そこまで手取り足取りフォローしてくれなくてもいいんです。

 

独立される方はこれまでの利用経験は関係なくゼロベースでソフトを検討した方がいいと思います。

判断基準のひとつは自分が拡大路線を選ぶのか、選ばないのか。

拡大路線を選ばないのであれば「JDL IBEXクラウド組曲Major」は選択肢のひとつとしてオススメできますよ。