納める消費税額は25%増える!経営者にとって10%への増税は「たかが2%」ではない

「消費税が10%になっても8%からたかが2%増えただけでしょ」

こんな意見があります。

増税が家計に与える影響は年間4~5万円と聞きます。

これを「たかが」ととるかどうかは個人差があり一概に言いきれないでしょう。

一方で消費税をお客さんから預かって国に支払う事業者(会社・個人事業主)の方たちはとても「たかが」なんて言えない影響がでてきます。

 

8%→10%で納税額は25%増!

例えばこれまで消費税率が8%だったときは1年間で支払う消費税が160万円だったとします。

 

これが消費税率が10%になるといくら支払うようになるのか。

計算はシンプルです。

8%で160万円ということは1%あたり20万円。

 

これを10倍すれば10%時の支払額が計算できます。

8%のときに160万円だった場合10%だと25%増えて200万円にもなります。

「たかが2%」なんて言ってられません。

 

中間申告をしている事業者は決算時の税額が増える可能性が高い

消費税は一定額以上支払うようになると決算前に中間で概算払いする必要が出てきます。

中小企業だと半年に一度、前年に支払った金額の半額を支払うケースが多いです。

年間160万円の会社は中間で80万、決算で80万支払うのでお金は早めに用意する必要がありますが一度に用意する金額は少なくすみます。

前年と同じような業績なら中間の金額も決算時の金額も同じくらいになるのですが、この増税後の1年は注意が必要です。

 

中間は前期の納税額をベースにするので80万。けれど年間の消費税額は10%になって200万円に増えているため決算時にしわ寄せがきて120万円用意しないといけなくなってしまうのです。

決算時の納税額がかなり増えることを予定しておかないとそのときになって資金が足りない!なんてことになりかねません。

事前の納税額の予測がとても重要になってきますね。

 

1年後に備えて消費税額の積み立てを

納税資金は事前に少しずつ準備していくことが重要です。

納税額をざっくり予測するなら去年の納税額を1.25倍した金額がおおよその目安。

予測額を12で割った金額を毎月納税用の専用通帳へ積み立てるのはおすすめです。

残りのお金で日常の資金繰りをまわすことができるのが前提ですが、1年間手を付けずに積み立てることができれば決算時に消費税の納税資金で頭を悩ませなくてすみますよ!