「銀行の借金まとめて返せば、税金減るでしょ?」

 

1年間頑張って仕事をした結果、去年より多く利益が出そうだ。

社長にとって最高にやりがいを感じられる瞬間だと思います。
しかし社長は同時に頭を抱えます。

なぜなら利益が出るということは同時に納税額も発生し、会社の資金が減少することを意味するからです。

利益がでてても金ないよ?

会計のルールに沿ってできる決算書。
この決算書に表示された利益を見せたときの社長達の反応は様々ですが、結構な割合で言われるのがこの言葉。

「そんなに利益でてるの?そんなお金ないよ?」

 

会計のルールでは利益の増減と資金の増減が必ずしも一致しません。
例えば…

・入金がまだでも仕事が完成していれば売上に計上する
・支払がまだでも既に購入しているモノの代金なら費用に計上する
・会社が所有する資産について減価償却費を計上する
これらはいずれも資金の増減がありませんが、利益が増減します。

税金は利益がベースとなって計算されるため、納税額が会社の手もとにある資金を上回ることも十分ありえます(正確には税金は「利益」ではなく税務調整を加えた「所得」をベースに計算しますが、分かりづらくなるためここでは「利益」という言葉のみ使用します)。

借金返して節税しよう!?

「じゃあ、決算日まで費用を増やして利益を減らせば税金を減らせる?」

はい、減らせます。
世の中に節税対策というのはたくさん出回っていますが、その大半は最終的に会社の利益を減らすことで納税額も減る、という内容です。

「じゃあ、借金をまとめて返して税金を減らそう!」

…こう考えるのも当然だと思います。
しかし、この提案にはこう答えることしかできません。

「残念ですが、借金をまとめて返しても税金は減らせません…」

費用になるのは利息だけ

借金の返済をしたとき、そのお金は利息分と元金返済分に区分されます。

利息の支払いは費用になるのでその分利益が減り、納税額も減ります。

しかし、元金の返済は会社の負債が減るだけで利益は変わりません。
逆に追加融資を受けたときは会社の負債が増えるだけなので、やっぱり利益は変わりません。

会社が稼いだ利益の大半が借金の返済に回ってるからお金がないのに、思わぬ納税額が発生してしまうのにはこういう事情があったりします。

この業界にいると当たり前になっているけど、お客さんからよく質問を受けることのひとつを今回は紹介しました。

今後もお客さんからよく質問を受ける内容について、記事にしていきたいと思います!