税理士試験合格発表日翌日の憂鬱~スーパーカブの幻聴が聞こえる~
平成29年12月15日(金)は第67回税理士試験の合格発表日でした。
官報合格された方、科目合格された方、おめでとうございます!
失敗談の方が注目される
私も経験があるのですが合格発表日以降数日は
・ブログを書いている他の受験生の結果がどうだったか
・今回の試験結果を会計税務関係のサイトでどう扱っているか
などが気になりいろんなサイトにアクセスしていました。
合格発表日以降の3日間はこのブログにも通常の数倍アクセスがありました。
で、どの記事がよく読まれているのか調べてみたらダントツで多かったのが
…
……
成功談より失敗談の方が皆さん興味をもたれるようです(笑)
合格発表日に結果が分かるとは限らない
税理士試験は原則5科目受かれば合格となり、5科目に達した場合国が発行する官報に受験番号と氏名が載ります。
この官報はインターネット上で閲覧ができ、合格発表日当日の8時30分から公開されます。
今回の試験で5科目合格に達する可能性がある方(業界では「官報リーチ」と呼びます)は
・官報に氏名が載っていれば「合格」
・官報に氏名が載っていなければ「不合格」(複数科目受験している方は科目合格はしたけど5科目には達しなかった、というケースもありえます)
のどちらかとなるので、合格発表日当日に結果を知ることができます。
一方、今回の試験で受験した科目に全部受かってもまだ5科目合格に達しない方はインターネット上で確認する術がありません。
国税庁から郵送される「通知書」でしか結果を確認できないのです。
(どうでもいい話ですが
科目合格している場合は「税理士試験等結果通知書」
が、
科目合格していない場合は「税理士試験結果通知書」
が届きます。
税理士試験「等」ってどういう意味なんだろう…?)
最近は合格発表日当日に届くケースが増えているようですが、私は当日に届いたことは一回もありません。
すべて翌日に届いていました。
スーパーカブの幻聴が聞こえる
住んでいた地域に郵便物が届くのはだいたい15時~16時位。
合格発表日はいつも金曜日なので翌日は土曜日で休日。
本来は来年の試験にむけて勉強をしなければいけないのですが、結果が気になってちっとも集中できません。
某大型掲示板で一足早く結果報告している人たちをみて
「自分より自己採点が低い人でも合格してる…!」
「この人自分より自己採点全然高いのに落ちてる…」
と、今更気にしてもしょうがないことに一喜一憂。
意味のないことだと重々分かっているのにやめられない。
いっそ結果が来るまで寝てしまおうかと思ってもアタマがさえて寝れない…
15時を過ぎると郵便物はいつ届いてもおかしくない。
この辺りから聞こえ始めるんです。
配達員さんが乗るスーパーカブの排気音の幻聴が。
「きたーっ!!」
と自分の部屋からポストへダッシュしても、全然配達員さんが来る気配がない…
17時過ぎ位まで配達が遅れた年もありました。
このときはカブの排気音が聞こえる度に何度もポストへ行きました。
実際には幻聴というより、遠くを走っていてかすかに聞こえるカブの排気音を自宅近くに来ていると思い込んでいたんでしょうね。
待ち焦がれた「通知書」を開封するときはいつも手の震えが止まりませんでした。
震えた手で封筒の上部を切りとり、「通知書」を引っ張り出す瞬間…
当時は吐き気をもよおす程緊張していました。
1年間の努力が報われるのか
また来年の8月まで同じ科目の勉強をしなければいけないのか
まさに天国と地獄が決まる瞬間でしたから。
今はあれほどの緊張感を経験する機会がなくなったので振り返れば貴重な経験だったと思えますが。
科目合格したときにおおげさではなく、絶叫したこと
不合格だったときの絶望感
どちらも今でも忘れられません。
これからもずっと忘れないと思います。
不合格だった方へ
今この記事を見ている不合格だった方へ。
1年間必死に勉強してきた方程ものすごくショックだと思います。
試験時の手ごたえがよく、自己採点の結果で
「合格しているはず!」
と思っていた方はさらに。
周りの方の話を見聞きしても思うのですが
「5科目すんなり受かったよ!」
って方は本当に少ないです。
多くの人がどこかの科目でつまづいています。
その科目が簿記論だったり法人税法だったりは人それぞれですが。
例え同じ科目で複数回落ちたとしても、他の科目もそうなるとは限りません。
どこかの年で自分なりの税理士試験勉強のコツを見つけられればその後毎年科目合格することだって十分可能です。
ショックを受けるほど勉強した方は少なくとも1年間勉強を続けられる素養をもった方です。
仕事をしながら1年間平日の夜、休日を勉強に費やすということは誰にでもできることではありません。
それを成し遂げた自分自身をまずは褒めてやってほしいです。
今回の試験結果に腐ることなく、今から次回の試験に向けて勉強を再開できればきっと来年はいい結果を受け取れるはずです!
税理士業界は30代後半でも「超若手」です。
40代でも全然若手です。
試験は短期決戦での合格が理想ですが、こと税理士試験においては必ずしも短期決戦でなくてもOKです。
長年苦労したうえで勝ち取った科目については実務でも自信をもって取り組めます。
この試験に打ち勝って、いつか同じ税理士業界で働けることを楽しみにしています!!