簿記の勉強をするとき勘定科目は省略して書いてもよいか
簿記の基本は仕訳。
仕訳は原則、勘定科目2つで構成されます。
実際の商取引について勘定科目がパッと浮かんで仕訳をきることができるか。
これができるようになるためには勘定科目の暗記は避けて通れません。
勘定科目を覚えるのは大変です
今使用している会計ソフトで一般的な法人の勘定科目の数を数えてみたら150個位ありました。
すべてが頻繁にでてくる科目ではありませんが結構な数です。
勘定科目はただ暗記すればいいだけではありません。
それぞれの科目の意味を覚え、かつ資産・負債・純資産・収益・費用のどの項目に該当するかも覚える必要があります。
これをいきなり丸暗記するのはかなり無理があります。
科目の意味・該当する項目を学習し、その科目が実際の取引や仕訳でどのように使われているかを少しずつ覚えていくのが現実的でしょう。
仕訳を書くのは手が疲れるけど
「A社に納品した10万円の商品について請求書を発行した」
→売掛金 / 売上高 100,000
「普通預金に、発行した請求書分の入金があった」
→普通預金 / 売掛金 100,000
仕訳の実例です。
こんな感じで仕訳をガンガンきっていくことが簿記上達への近道です。
しかしノートに書きまくっていると正直手が疲れます。
最初の頃は律儀に勘定科目を書いているのですが、だんだんめんどくさくなってきてふと思います。
「これ、省略してもいいんじゃない…?」
省略の仕方はなんでもあり
先程の仕訳だとこんな感じ。
売掛金→売×(掛→かける→×)
売上高→U(UriageのU)
普通預金→C(CashのC)
省略の仕方はいろいろありますが、とにかく字数や字画が減って自分が意味を間違えなければなんでもありです。
ただ、結論から言えば省略するのはちゃんと勘定科目を覚え、書けるようになってからにすべきです。
試験で失点するリスクを減らす
省略すべきでない理由の1つは試験で失点するリスク。
試験によっては正確に勘定科目を記載していないと得点にならない場合もあります。
最初の内から省略形に慣れてしまうと、肝心の本試験で書き間違いをしてしまうリスクがあります。
大変ですが、何度も何度も同じ科目を書いて
「もうこの科目は絶対書き間違えない!」
と思えるようになるまで省略するのはやめた方がいいと思います。
勘定科目を自分のものにする
もう一つの理由は科目を省略せずにたくさん書くことで、早い段階で勘定科目を自分のものにするため。
簿記の勉強をする人の中には将来経理職や税理士・公認会計士といった資格職などの会計業界に就くために頑張っている方もいると思います。
この業界に就くと、勘定科目は日常用語として飛び交うようになります。
いざ就職してから飛び交う勘定科目の意味をいちいち頭の中で考えるようではまともに会話もできません。
最初の内に勘定科目をたくさん書けば早い段階で勘定科目を自分のものにでき、いざ就職した後もその努力は無駄にならないはずです。
まとめ
同じ科目を何度も繰り返し書くことはアナログなやり方で煩わしく感じるかもしれませんが、急がば回れです。
書いた数の分だけ簿記力はあがっていきます。
順調にステップアップして試験の難易度があがっていくと
「時間が足りない!」
と思うときがきっときます。
勘定科目を省略するのはそれからでもよいのではないでしょうか。