自分の会計データの入力を一ヶ月さぼったらものすごくめんどくさく感じた 毎日・毎月入力する方がラクだし試算表もすぐ出せる
税理士は個人事業主なので自分の決算・申告を年1回行う必要があります。
そのために日々の取引を会計ソフトへ入力していく必要があるのはお客さんとまったく同じ。
お客さんに「会計データの入力はためずに日々行いましょう!」とアドバイスする立場上、独立後自分の会計データの入力はためないようにしてきました。
現金取引はその日のうちに入力。
預金・カード取引は翌月初にネットから前月分を取込。
取り込んだデータを確認・訂正。
現時点の実績を把握し、決算値・納税額を予測します。
自分が実践できていなければお客さんへの説得力もありません。
しかし今年の2月分の入力を行うべき3月初旬。
日々の忙しさにかまけて自分の会計データの取込をついつい後回しにしてしまいました。
2ヶ月分まとめて入力するだけでめんどくささは2倍以上
2ヶ月分まとめての入力は1ヶ月分の入力に比べて当たり前ですが2倍の手間がかかました。
そしてめんどくささは2倍以上に感じました。
「レシートを溜め込むと大変ですからマメに入力しましょう」
とお客さんにアドバイスするのですが、その大変さを自分のズボラさのおかげで実感することができました。
これが3ヶ月、半年、1年とまとめて入力する期間がさらに長くなったらどれだけめんどくさくなるのか…
なかなか入力が進まないお客さんの気持ちがよくわかりました(^^;)
その都度入力が一番ラク
結局その都度入力するのが一番ラクです。
預金やカードのデータ取込は1ヶ月まとめてでいいと思いますが。
現金取引の場合レシートをためておくと
「このレシートは入力済なのか未入力なのか」
とわからなくなり入力モレや二重計上が発生しやすくなります。
その都度入力はこういったリスクをなくすためにもオススメです。
毎月入力しておけば直近の試算表をいつでも出力できる
その都度入力は他にもメリットがあります。
それは試算表をいつでも出力できること。
ある団体から税理士会を通じて連絡がありました。
「資金繰りに苦しんでいる会社がコロナ対策の特別融資を受けたいと思っても必要書類である試算表がすぐに提出できないケースがある。」
「税理士に依頼してもすぐに作成してくれないためらしい。」
「税理士は依頼があったら早期に試算表を作成してほしい。」
ざっくり書けばこんな感じの内容でした。
レシートや通帳の入力を税理士に任せる、いわゆる「記帳代行」を税理士に頼んでいる会社が融資を受けようとして直近の試算表作成を税理士に頼んでいるがなかなか作成してくれない…
そういったケースが発生しているためこの状況を改善するべく税理士に働きかけたのでしょう。
試算表がすぐにほしい!
という会社側の切迫した状況はもちろん理解できます。
しかし一方で税理士事務所側も追い込まれている現状が想像できます。
一口に
「試算表をだしてほしい」
と言っても試算表ってそんなカンタンに作成できるものではありません。
できあがった試算表だけ見ればわずか数枚の資料ですが、表の中にテキトーに数字を入れればそれでOKというわけではなく。
毎日発生する取引を漏れなく会計ソフトに入力しなければPCは会社の業績を正しく表した試算表を出力してくれません。
正しく業績を把握しようとすれば売掛金や買掛金、棚卸金額の把握といった決算と同じような会計処理をする必要があるため時間も決算を組むとき並みにかかります。
1年分の取引をまとめて申告月に入力するような会社だと直近の期の入力がまったく行われておらず、試算表作成の依頼を受けてから何百・何千という取引を入力する必要があります。
税理士事務所の職員は通常1人で関与先を数十社担当します。
ご多分に漏れず税理士事務所も人手不足が叫ばれて久しい業界。
複数の関与先から一度に「今すぐ試算表を!!」と依頼されたら…
税理士事務所の職員がパンク状態に陥っているのが容易に想像できました( ;∀;)
まとめ
記帳代行を税理士事務所に依頼すれば手間がかからなく楽ちんですが、これまで書いたとおり試算表をすぐに作成するのは難しいものがあります。
なのでそもそも自社の業績をタイムリーに把握することは困難です。
業績をタイムリーに把握できるようになりたい社長さんは記帳代行に頼らず、自社で会計ソフトを導入して自分で入力するにしろ経理担当者に任せるにしろ日々の取引を滞りなく入力できるような環境を作りましょう。
その環境づくりのお手伝いも税理士の仕事のひとつ。
興味のある方は一度顧問税理士に相談してみることをおすすめします!
もちろん私もいつでも相談受付中です!!