かんたんに情報が手に入ると正しい情報は見つけにくくなる ネットから正しい情報を見つけ出す方法

コロナウイルスの感染拡大で苦しんでいる人たちのために国が行う様々な政策が発表されました。

1世帯あたり30万円の現金給付、中小企業には最大200万円・個人事業主には最大100万円を給付する持続可給付金など。

一律給付ではないだけに多くの方が

「自分はもらえるのか?いつもらえるのか?」

と気にされていると思います。

これらの政策についての情報はネットで検索すればかんたんに手に入ります。

すでにいろんなサイトを調べて情報を入手している方も多いでしょう。

ただその情報は本当に信用できるものですか?

 

正しい情報の入手方法

次の5点を意識すれば正しい情報、というより正しくない情報を排除できると思います。

 

1. 根拠が書いてないQ&AサイトやSNSなどの情報は見ない

2. 有資格者など一定の信頼性が担保されている方が発信する情報を参考にする

3. 一見わかりやすく解説してある情報でも根拠となる情報を載せていない場合は参考にしない

4. 複数の情報を比較して内容が違う部分は信ぴょう性を疑う

5. 公的機関(持続可給付金であれば経済産業省や中小企業庁)から公表されている情報を確認する(正確な分細かくてわかりづらいこともありますが…)

 

Q&Aサイトは日常のささいなことを調べたりするにはとても便利です。

ただ今回の給付金もそうですし、税金などお金に関することは何万円とか何十万円、へたすれば何百万円といった差がでることもありえます。

大事なお金に関わることをどこの誰が書いているかもわからないQ&Aサイトの情報で判断するのはあまりに危険です。

やめましょう。

以前冷やかし半分で税金に関する質問への回答を見たことがありますが

「なんじゃそりゃー」

とつっこみたくなる回答が結構あったのを覚えています。

もちろん正しい回答も中にはあるのですが。

必ず自分なりに情報のウラをとろうとする姿勢が正しい情報を入手するコツだと思います。

 

自分の場合

自分の場合仕事では税金のこと以外にもいろんな質問を受けます。

即答できないこともふつーにあります。

そんなときはネットを多いに活用してします。

まずは質問に関連するキーワードをGoogleなどで検索。

一般の方よりも有資格者のホームページやブログなどを中心に情報をざっくりと集めます。

有資格者の方が間違った情報を絶対書かないとは言いませんが信頼性は一般の方よりやはり高いと思っているので。

このときネットだけでなく並行して実務書から情報を得たりもします。

だれが回答しているかわからない、出所不明の情報が氾濫しているQ&Aサイトを使わないのは言うまでもありません。

そのうえで公的機関が公表している情報で信頼性を担保できるのがベスト。

税金に関することなら一番参考にするのは国税庁がホームページで公表している情報。

タックスアンサーや質疑応答事例など。

情報に加えて、その判断の根拠となった税法条文を示してくれているのがありがたいです。

税理士も税法条文を1から100まで暗記しているわけではないので…

該当する条文の候補はこうやってピックアップしておかないととても読み込んでいられません。

これらの情報を総合的に判断して質問への回答や見解をお客さんに伝えています。

 

現時点で公表されているのは予算案だけで詳細は決まっていない

再び「持続可給付金」に目を向けると。

ニュースなどでも現金給付についての情報がたくさんでてきているのであたかももう制度はできあがってすぐに申請できるように思われがちですが、実は現時点(2020年4月13日時点)で公表されているのは補正予算の案だけ。

まだ予算案が通ったわけではなく詳細な受給要件や手続き方法は何も決まっていません。

既に細かく解説しているサイトもありますが

「わかりやすく丁寧に書いてくれているな~」

と感心するサイトほど必ず

「記載した情報は補正予算案に基づいたもので内容が変更される可能性がある」

という一文を載せています。

 

最大200万円が給付されるという触れ込みの「持続可給付金」は予算案の中で原則オンライン申請と公表されたせいなのか

「これまでに国へのオンライン申請に使われてきた”GビズID”を取得しなければ受け取れない」

という情報がここ数日で相当広まったようです。

わざわざ

「GビズID取得は給付条件ではありません。」

と中小企業庁が4/10にTwitterで公表していますので。

経済産業省でもホームページ上で注意喚起しています。

 

今後もコロナウイルスに関連する政策はさまざまなものが公表されます。

それらの政策についての情報もネット上にはたくさん出回るでしょう。

そのときに

「正しくない情報」は切り捨てて、「未確定の情報」には踊らされず、「正しい情報」に基づいて行動できるようになりたいですね。