貯金は最高の盾であると同時に最高の剣でもある!

「社会人になったら貯金しなさい!借金は絶対ダメ!」

社会にでる前から親によく言われた言葉です。

社会人になって働くようになると学生の頃のアルバイト代と比べれば多額のお給料をもらえるようになります。

人生でお金がかかる様々なライフイベントを経験してきた親からすれば、無計画に散財するのではなく一部を積み立てておかなければ将来困ることが分かっています。

子にお金のことで苦労してほしくないという親心からそう言ってくれたのでしょう。

 

しかし…

 

「いざという時の備え」のためではなかなか貯められない

最初の職場は約2年半在籍。

退職時にあった貯金は150万円位。

勤め始める前から50万円位の貯金はあったので、2年半で正味100万円位しか貯めていなかったことになります。

サービス残業だらけで労働時間の割りにお給料は少なかったとはいえ、借り上げの寮費は月3,000円。

水道光熱費は全額会社もち。

夏冬のボーナスはそれぞれ1.5~2ヶ月分位はでていました。

月々のお給料から5万円と夏冬のボーナスでそれぞれ20万円ずつ貯めれば年100万円。

2年半なら250万円。

これくらいはそれ程無理をしなくても貯められたはずなのに、なぜできなかったのか。

 

それは自分の中で貯金する優先順位が低かったからです。

「いざというときのための備え」

のために貯金が必要、ということを分かってはいました。

けれど、まだ一度も迎えたことのない「いざというとき」のためという理由では頑張って貯金するというモチベーションがあがらなかったんですね。

「若いうちから守りにはいる人生なんてカッコ悪い!」

そんな意識もちょっとはあったと思います。

 

ガンガン減ってく預金残高…!

退職後、9ヶ月程職に就いていない時期がありました。

簿記の勉強を始め、税理士試験の2科目受験をするために専門学校に通っていた時期です。

実家から通うのでそんなに生活費はかからず、税理士試験を一度受験するまでは余裕で貯金はもつと思っていたのですが…

・食費

・ガソリン代

・携帯代

・定期代

・専門学校の学費

・個人年金

・医療保険

最低限負担しなきゃいけないものも合算すると結構な金額に。

さらに

・国民年金

・住民税

この二つは無職の身には応えました。

「なぜ収入がないのに住民税の納付書が届くんだ…!?」

恥ずかしい話ですが住民税が前年の収入に対してかかってくることを理解していませんでした(汗)

 

そんなこんなでガンガン減ってく預金残高。

税理士試験を受け終わったころには10万円をきっていたような…

受験後2週間程で就職先が決まったのでなんとか貯金が尽きる前に初給料をもらえました。

今から思えば資金計画としては相当行き当たりばったりでしたね。

なんとかなったので結果オーライでしたが。

 

貯金があれば転職、独立、勉強…いろんな選択肢を確保しやすくなる!

私が退職後、ある程度の期間勉強に専念できたのは曲がりなりにも貯金があったからです。

今振り返れば

「もうちょい多めに貯めとけよ!」

と過去の自分に言いたくなりますが(笑)

 

貯金は自分が病気になった、ケガをしたなどのいわゆる「いざというとき」生活を破綻させないための盾(守り)となるものです。

 

そして貯金は盾であると同時に剣(攻め)でもあります。

「転職して、収入アップしたい!」

「独立して自由に働きたい!」

「学生になって学びなおしたい!」

このように自分の人生のキャリアアップのために今いる職場から離れたいと考えたとき、絶対にお金の問題がついてまわります。

「けど、定期収入がなくなったら生活がまわらなくなるし…」

貯金がなければ、ここで話が終わってしまいます。

 

けれど貯金があれば

「この貯金額なら〇ヶ月はもつ。その間に転職しよう!」

「この貯金額なら独立後数年収入が安定しなくても生活できる!」

といったように思いきった行動を取ることも可能です。

もちろん、資金計画は私のように行き当たりばったりではなく綿密に練るべきだと思いますが。

 

「いざというときのため」の貯金より、

「人生を切り拓くため」の貯金。

私は貯金のイメージを後者にしてから、貯金へのモチベーションが大幅に高まりました。

その後の会計事務所勤務時代でも最初の頃は
「いざというときのため」
の貯金をしていましたが、税理士試験の科目合格を重ねていくなかで
「いつか独立するタイミングがくるかもしれない。そのときのため」
の貯金に変わっていき、自然と貯金をしていくことができるようになりました。

 

今なかなか貯金ができないと悩んでいる方は

「将来自分が思いきった行動をとれるようにするために!」

と考えられれば貯金への意識も変わっていくのではないでしょうか。

 

お勧めの貯金方法

最後にお勧めの貯金方法を提案します。

 

手取給料から支出を引いた残りが貯金。

この考え方はいまいちです。

過去の自分の考え方ですが。

 

「先取貯金」をお勧めします。

手取給料から貯金額を先に別口座へ。

生活費は残りのお金で何とかする。

こうすることで貯金への意識が高まり、無駄遣いをしなくなります。

 

金融機関には「定期積金」という毎月一定額を自動的に対象口座へ振り替えることができる商品があります。

定期積金用の口座を新たに作り、給料が振り込まれる口座から給料日の翌日に定期積金の口座へ一定額を振り替える手続きをとります。

こうすれば強制的に定期積金口座へ貯金できます。

定期積金口座の貯金を安易に引き出していたら意味がないので、めったなことでは引き出さない!という強い意志が必要ですが。

 

なかなか思ったように貯金額が増えない方は、試してみる価値があると思います!