真夜中に税務署へ行かなきゃならないような働き方はできない・したくない

時間外文書収受箱

※税務署入り口にある時間外文書収受箱

 

税理士試験を受けていたころ、雑談の多い講師がいました。

講師は現役の税理士であり、実務の体験談を講義の合間に話してくれるのでいつも興味深く聞いていました。

 

「3月15日はいつも夜の24時までに税務署へ行くんですよ」

税理士は所得税の確定申告時期である3月が一番の繁忙期となります。

その講師も3月のキツさをよく語ってくれました。

「所得税の確定申告時期はホントきついですよ~。3月15日(所得税の申告期限)の夜はいつも24時までに税務署へ直接行くんですよ」

「税務署の受付は当日17時までですが、時間外の文書収受箱に入れれば期限内申告になりますからね~」

「3月15日の真夜中に税務署へ行けば、いつも同じような顔ぶれがいるんですよね」

などなど。

(いつまでに時間外文書収受箱に投函すればセーフなのか。3月15日の夜24時?厳密には23:59?それとも3月16日の8:30に税務署業務が始まるまので、それまでに投函すればセーフ?いろんな意見があるようで、正確なところはわかりません。自分はそんなにギリギリに申告したことがないので…)

最初のころまだ税理士事務所に就職する前、試験に専念していて実務をまったく知らなかったころは、その状況を想像して「えぇっ、そんなに忙しいの…」と正直引いてしまったのを覚えています^^

 

申告期限ギリギリになるような仕事量はこなせないし、したくない

私がその講師の雑談を聞いていた当時は電子申告も全然普及していなかったので、そのような状況も普通だったのでしょう。

今では電子申告をする方が普通となったので、さすがに講師が話していたように真夜中の税務署前に税理士がわらわら現れるなんてことはないと思います。

申告期限当日ギリギリまで事務所から電子申告はできますから。

 

とはいえ当時も思ったのですが、そんなに申告期限ギリギリになってしまうような状況が毎年続いていいものでしょうか。

個人的には申告期限当日、ましてや夜中ギリギリまで仕事が完了していないなんて状況は精神がもちません。

そんな仕事量はこなせないし、したくありません。

一人一人のお客さんの申告内容を精査することだって難しく、結果お客さんに迷惑をかけてしまうかもしれませんし。

電子申告があると言ったって、その当日に通信回線が障害を起こす可能性はあります。

電子申告するためのPCが突然壊れるかもしれません。

せめて、申告期限の数日前には申告する目途が立っている。

その位の余裕をもった仕事量にコントロールしておきたいものです。

 

税理士によっては締切が近くなるほど集中力が高まって作業効率がよくなる、漫画家さんみたいなタイプの人もいるのかもしれませんけどね。