「お金を”とられた”」とは言わない理由
「口は災いの元」
一度口にだした言葉を撤回することは難しく、大げさではなく自分の人生を左右させることだってありえます。
だからこそ、ふだんから「使わない言葉」を意識しています。
自分が言われたら不快・モヤっとする言葉は使わない
「使わない言葉」の基準はシンプルです。
子どもの頃からよく言われた
「自分が逆の立場にたったらどう思うか」
ってやつです。
・自分が言われたら不快に思う
・自分が言われたら不快とまではいかなくても、なんかモヤっとする
こういう言葉に気づいたら、使わないようにしています。
”とられた”って言葉は「奪い”獲られた”」に聞こえてしまう
使わない言葉のひとつが
”とられた”
です。
「車を修理に出したら10万円も”とられた”よ~」
「最新のPCっていい値段するね、あの店で買ったら15万円も”とられた”よ」
「ちょっと相談しただけなのに1万円も”とられた”…」
”とられた”って表現を使うときは、たいてい自身の想定よりもモノやサービスの価格が高かったときだと思います。
不満・グチ交じりの表現って感じですよね。
あと、価格は聞いていた通りだったけど期待していたよりモノやサービスの質がよくなかった、といったときに使うことも考えられます。
お金を支払う側がモノやサービスの価値をどう評価するかはもちろん自由であり、価格に対して提供された価値が見合わなければ不満に思うのはいたって自然なことです。
ただ、それでも”とられた”という言い方はあまりよくないんじゃないかと。
自分もサービスを提供する側の立場にいるので敏感になってしまうのかもしれませんが、どうしても”とられた”という言葉は
「奪い取られた」
という意味に聞こえてしまうんです。
本来モノやサービスはお金との等価交換であるはず。
お店側から見れば契約や約束に基づいてモノやサービスを提供し、その対価としてお金を受け取ったはずなのに、よそでお客さんからお金を「奪い取られた」みたいな言い方をされていたら決していい気持ちはしないでしょう。
言葉の受け取り方は相手によって千差万別なので、あまり気にしすぎてもしかたないのかもしれません。
ただ、自分が使う何気ない言葉の中に相手を不快にさせるものが含まれているかもしれない。
特に仕事や公の場ではそうわきまえて、発する言葉には慎重でありたいと思います。