Excelのスパークラインで健診結果10年分の折れ線グラフを作ってみた

 

健康診断(人間ドック)を年に1度受けています。

自営業者は身体が資本。

簡単に倒れるわけにはいきません。

毎回重大な病気が見つからないたびにほっとしています。

 

健診結果はどの病院でも検査数値が載った一覧表を作成してくれます。

正常範囲も載っているのでそれと見比べて異常値はないかセルフチェックできます。

異常値を見つけることで今後の日常生活で注意すべき点を拾いだす。

ここまでは多くの人がやっていると思います。

ただ、過去の数値との比較はどうでしょうか。

過去から現在までの推移がどうなっているかを確認しようとするとだいたい3年分、多くて5年分までしかどの病院の表でも載っていません。

より長いスパンで見た方が上昇傾向あるいは下降傾向というトレンドがつかみやすいはず。

そこで過去10年分の健診結果をExcelに入力し、スパークラインという機能を使って項目別に折れ線グラフを作ってみました。

今回の記事ではその手順を紹介していきます。

 

データはピボットテーブルで集計

作りたい表はこんなイメージです。

 

過去の健診結果を1年分見ながらこの表に直接数値を入力していってもいいのですが、ピボットテーブルを使う前提でデータ入力する方がおすすめです。

行列を並び替えたり、特定の年だけ拾いだして集計したりといった「もっと、こうしたい!」と後から思ったときに修正加工がピボットテーブルの方が断然しやすいからです。

 

ピボットテーブルの作成方法について以前書いた記事はこちら。

Excelでデータを集計するならSUM関数よりピボットテーブルが圧倒的に便利!

 

データ入力は列ごとに「項目」「数値」「年」(健診を受けた年)をひたすら縦に入力していきます。

空白があると集計がうまくいきません。

病院を変えると検査項目も微妙に違ったりして前年まで表示されていた検査項目がなかったりするので、そんなときは前年と同じ数値を入れておきます。

項目はたくさんあるので全部入力してたら大変です。

重要な項目だけ把握できれば十分です。

といっても医療の素人にその重要性の高低はわかりません。

今回は健診結果の中に同封されていた特定健診の通知表に載っている項目を選びました。

特定健診の項目なら重要なんじゃないかなーと。

 

入力をはじめたらすぐに入力範囲を選択してCtrl+Tでテーブル化してしまいます。

※入力した数値は架空のデータです。

 

全データを入力したら入力済のセルのどこでもいいので選択し、Alt→N→Vでピボットテーブルに変換。

フィールドの「行」に「項目」、「列」に「年」、「値」に「数値」を配置すれば下のような表が出来上がります。

 

この表を見るだけでも各項目の上昇・下降傾向を捉えられないことはありませんが、数値がたくさん並んでいるのを見ていると目がチカチカしてきますよね。

こんなとき頼りになるのはグラフです。

 

通常のグラフよりスパークラインの方が見やすい

では通常の折れ線グラフを作るとどんな感じになるか。

 

うーん、見られないことはないんですが項目が多すぎてちょっと見づらいですよね。

見たい項目に絞ってグラフ化すればもっとすっきりしますがいちいち項目を選択するのが面倒です。

 

スパークラインでざっくり傾向を把握

通常のグラフよりも見やすいのがExcelのスパークライン機能で作るグラフ。

セル内に小型のグラフを表示できます。

棒グラフと折れ線グラフを表示できますが今回は傾向をつかみやすい折れ線グラフを表示させます。

 

まずスパークラインを表示させたいセルのどこかひとつを選択。

今回はL5セルを選択します。

選択したら

挿入→スパークライン→折れ線

をクリックします。

ショートカットキーなら

Alt→N→SL

です。

 

「データ範囲」を選択するダイアログボックスが表示されます。

L5セルには身長の10年分を表示させたいので「B5:K5」を選択。

「場所の範囲」は変更する必要がないのでOKをクリックします。

 

 

スパークライン(折れ線グラフ)を挿入できました。

 

スパークラインをひとつ作れば後はコピペするだけです。

通常のコピペよりCtrl+Dの方がおすすめ。

L5セルを含んでスパークラインを挿入したいセルを選択した後にCtrl+Dを押せば一発で完成です!

 

スパークラインで傾向をざっくりつかむ

スパークラインは通常のグラフのように縦軸に数値が表示されないので細かい状況を把握したり分析するのには不向きです。

しかし項目別にグラフを表示できるので項目がたくさんあるときでも見やすく、ざっくり傾向をつかむにはぴったり。

直近5年でみればあまり変化がなくても10年単位で見てみれば

「やだ…少しずつ上がってる…」

とか短期間の数値を眺めているだけでは見えなかった(見たくなかった?)傾向が見えてきます。

けれどヤバイ傾向が見えてくるからこそ危機感も生まれ、対策も打てるものです。

私も自分の健診結果10年分をスパークラインで見たおかげで危機感をもつことができました。

  • 腹囲が…腹囲が…!
  • 週末多めになっていた晩酌の量を減らそう
  • 歩く量をもっと増やそう
  • 新しく何か運動をしよう!

とか。

 

健診結果だけでなく、スパークラインは簡易グラフとしていろんな数値の傾向をつかむのに活用できます。

身近な数値を分析したいと思ったときに試してみてはどうでしょうか。