税理士に税金の督促状が届いてしまった話
先日、税金の督促状が届きました。
「えっ、未納?税金を?税理士なのに?」
はじめて受け取ったオレンジ色の封筒。
中に入っていた書類には「督促状」の文字。
正直、かなり焦りました。
「即納付!」を徹底していたはずなのに
仕事柄、自身の税金を期限内に納めないというのは非常にまずい。
そのことは重々承知していたので、普段から
「申告したら、即納付!」
「納付書きたら、即納付!」
を徹底していました。
ただ、最近は口座振替をやめてクレジットカードやQRコード決済、ペイジーを使っていたので、もしかしたら納付したつもりができてなかったのかも。
督促状に書かれていた税金はネットバンキングから電子納税した記憶があったので、過去の取引の中に
「〇月〇日 摘要「PEチホウゼイキヨウドウキ」 出金×××円」
という取引があったので、間違いなく税金自体は引き落とされていることを確認できました。
ただ、摘要の文字に町名は印字されておらず、督促状を送ってきた町に間違いなく納付できたのか確信がもてません。
(摘要に印字されている「チホウゼイキヨウドウキ」は「地方税共同機構」のこと。住民税などの地方税を電子申告や電子納税するときに使うeLTAXというホームページを運営している法人です。)
そこで電子納税をしたeLTAXのホームページから納付の履歴確認を試みました。
「利用者メニュー」タブ→「納税メニュー」
「納付情報発行依頼の確認・納付」
から過去の納付情報を確認できます。
詳細を確認したい納付情報にチェックをつけ右下の「次へ」から先へ進みます。
「納付・納入金額(明細)」の右側にある「▼開く」をクリックすると
納付先を確認できます。
「納付先」に今回督促状を送付してきた町名が載っているのを確認して、やっと確信できました。
「間違いなく納付はしている!」
と。
町の担当者に問い合わせてみた
督促状に書いてあった連絡先に電話をし、担当者に事情を説明します。
担当者に確認してもらったところ、間違いなく納付は済んでおり、督促状は誤送付だったことがはっきりしました。
なぜ誤送付が起きてしまったのか。
「本来税金の納付があったときには特定の納税者とひもづけするための番号があるんですが、システム上でその番号が別の番号に置き換わってしまったようで…」
つまり、システム上のエラーが原因だったと。
システム上のエラーのことで町の担当者の方を責めても、どうしようもありません。
システムにエラーが起こるというのは税務や会計でいろんなシステムを使っている自分としては他人事と思えませんし。
ぜひシステムを納品している会社に今回のエラーを報告し修正するよう意見をあげてほしい、と最後に伝えて電話をきりました。
納付したときの控は必ず保管しよう
「税金の未納はない!」と普段自負している自分でも、督促状が送付されてきている状況では、客観的な証拠がなければ納付済との確証はもてませんでした。
今回の件で得た教訓は
「納付したときの控は必ず保管しよう!」
です。
金融機関などの窓口で納付する税金と違って、電子納税した場合紙の控は残りません。
現状では市町村から紙の納付書も送付されてくるので、その紙の納付書に「〇年〇月〇日電子納税済」とメモしておくのは二重納付を防ぐのには有効ですが、「納付済」という客観的な証拠にはなりません。
預金通帳に納付額の履歴は残りますが、地方税の納付の場合は今回のようにどの市町村へ支払ったか表示されないことがあります。
eLTAXから電子納税した場合はeLTAXから出力できる履歴を保存しておくのが最善策かと。
今回はeLTAXのホームページから履歴を確認できましたが、あまり期間が空いてしまうと確認できなくなってしまうかもしれませんし。
税金の督促状が届いたのにはびっくりしましたが、電子納税をしたときの控の保管方法を見直すいい機会になってくれました。
ブログ記事のネタにもなってくれたので結果オーライ。
ただ、こんなエラーが頻発したらせっかくのペーパーレス、電子納税推進の流れに水を差すことになりかねません。
システムが今後改善されていくことに期待したいですね。